ピロリ菌

 ピロリ(ヘリコバクターピロリ)菌について

胃の中に住みついて粘膜を傷つける細菌です。

胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因となり、胃がんにも関係するとされています。ピロリ菌の治療によって、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の再発が抑えられたり、胃がんができにくくなるという研究結果が報告されています。

感染経路は、幼少期に食べ物や飲み水を介して経口感染するといわれています。日本では50歳以上の人では約8割の人が感染していますが、若い人での感染は少なくなっいます。

当院では、呼気(吐いた息)から調べる検査を行っています。1週間ほどで結果が分かります。ピロリ菌に感染していた場合、1週間の内服治療を行います。

 ヘリコバクターピロリ菌の除菌療法

 内視鏡にて慢性胃炎と診断され、ピロリ菌が見つかった方は保険適用となりました。
 当院では胃カメラで慢性胃炎と診断された方には尿素呼気試験(吐き出した呼気で調べる検査) でピロリ菌の有無を確認することをお勧めしています。
 ピロリ菌が陽性の場合、除菌治療を行います。
ただし、一部の胃酸を抑える薬を服用中の場合、検査前に休薬を要する場合があります。
 除菌の方法は抗生物質2種類と胃酸の分泌を抑える薬1種類を1週間内服するだけです。 下痢や味覚異常といった副作用もありますが、約8割の方がうまくいきます。
 除菌不成功であった場合は抗生剤1種類を変更して2次除菌を行います。内服期間も1週間と1次除菌と同様です。 1次除菌除菌成功率約は80%、2次除菌成功率は約95%、1次、2次除菌を行えば95%以上の方は除菌可能と考えます